高気密高断熱住宅が徐々に広まっている。本当に居心地の良い住まいとは?

日本の住宅事情-02

空き家問題が住まいづくりにも影響を

さらに、現在の日本は空き家がかなり多くあります。これもまた、大きな問題なのです。
現在の日本って都市部はほぼマンション住まいが多くて、さらに1世帯2.5人って有様なのですよね。子供は半分の世帯にしかいないようです。

大家族で生活することはなく、親元から巣立った子供は新たに家を建てるか、新築マンションに暮らします。家を継ぐことは、そうありません。
両親や祖父母の建てた家が都市部にあるならまだしも、郊外や地方にあった場合、やはり生活に便利な都市部を選び、最新の設備を選ぶわけです。自分に合った住まいを誰しもが求めるわけです。
だから、空き家は増加の一方です。
手入れもされない、リフォームもされない、建て替えもない。そんな家が今後も増えていきます。

空き家の問題

空き家があるとどんな問題があるのか。
一つは犯罪の温床になりやすいことが問題です。
たとえば、お隣が空き家だった場合、土地が埋まっているため意識しないかもしれませんが、その空き家を伝って侵入される危険もあるわけです。犯罪者が潜んだり、子供が遊びで潜り込んだり、猫が住みついたり、ごみが不法投棄されたり、草木が伸び放題で景観が悪かったりと、「ご近所の目」が行き届かない場所になってしまうのです。

最悪なのが、大震災などが起こった際に倒壊して避難路を塞ぐ可能性や、隣近所の家を巻き込んで火事になることです。誰かが暮らしていたなら修繕やリフォームが行われます。火事も、気付けるかも。しかし、だれもいないなら、安全が確保されなくなってしまいます。

売ったり貸してしまえば良い問題では?

売れますか? 
駅前であり、リフォームされた綺麗な部屋や家ならともかく、ずっと放置されてきた家です。駅からバスで20分、バス停から徒歩5分。スーパーもコンビニも歩いて15分以上かかるような郊外の築年数30年〜50年といった場合は、難しいのではないでしょうか。不便です。
また、古い土地の場合も難しいです。道幅が狭く、閉鎖的な地域の家は、駐車場付でも嫌でしょうね。

売るためにわざわざリフォームや建て替えする人はいません。
そんなボロボロの住まいは、貸し出すにしても都市部でなければきっと難しいです。

もっとも、DIY精神を発揮して手作りリフォームがはやっている今の内なら、古い団地やマンションも、今のところ需要はある…のかもしれません。駅前であることが条件ですけども。